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農業業界・業種別:農業

農業変革の時代において、当社は積極的に国内外から、 より安全でより安価な肥料を仕入れてさまざまなお客様にご提供し、
農業生産コストの引き下げに協力させて頂いております。

窒素系肥料

窒素系肥料とは、肥料三大養分のうち窒素を多く含有して、主に土壌中窒素養分の補充に用いる化学肥料を纏めた総称である。植物にとって、窒素(N)は植物細胞の原形質を構成するタンパク質(アミノ酸)の主成分で、他に葉緑素、酵素、ホルモン、核酸など体内で重要な働きをする生体成分の構成に欠かせない元素である。窒素は次のような生理作用がある。

  • 細胞の分裂・増殖に必要である。
  • 根、葉、茎の発育、伸長を促す。
  • 養分の吸収、同化作用を盛んにする。

窒素は主に植物を大きく生長させる作用がある。但し、過剰に与えると、植物体が徒長し、軟弱になるため病虫害に侵されやすくなる。逆に、軟らかい植物体を作りたいときは窒素系肥料を多用するとよい。

窒素系肥料はその含有する窒素の化学形態により主に硝酸態窒素、アンモニア態窒素、尿素態窒素、シアナミド態窒素、有機態窒素の5つに分けられる。ほかに緩効性窒素肥料のホルム窒素やIBDU、グアニル尿素等もあるが、これは尿素とほかの有機物と反応して生成された尿素の縮合態であるため、通常尿素態窒素に分類される。

本邦では、多く使われている窒素系肥料は硫安、尿素、塩安であるが、ほかに農薬効果のある石灰窒素、養液栽培に使う硝酸カルシウム、硝酸マグネシウムなどもある。りん安(DAPとMAP)は窒素を含有するが、りん酸の含有量が窒素より2.5~4.5倍も多く、通常りん酸系肥料に分類され、硝酸加里も加里系肥料に属するため、ここでは紹介しない。

窒素系肥料はその含まれる窒素の化学形態により作物の吸収速度と施用後土壌に存在する状況により肥効が左右される。以下はこれら窒素の化学形態が作物吸収と土壌中の動態との関係について簡単に説明する。

1. 硝酸態窒素

硝酸態窒素は硝酸イオン(NO3)の形で存在する窒素のことである。硝酸態窒素を含む肥料は硝安、硝酸石灰、硝酸加里、硝酸ソーダ(チリ硝石)などがある。陸上植物が硝酸態窒素をよく吸収するので、施用2日後に肥料効果が見られる。従って、硝酸態窒素を有する肥料はすべて速効性であり、肥料効果の現れに天候や土壌条件の影響が少ない。用途としては野菜などの追肥に多用される。

硝酸態窒素は陰イオンの形で存在するため、施用後、土壌コロイドに吸着されず、水の流れに沿って拡散しやすい。従って、施用後、土壌中に容易に移動する。但し、土壌に吸着されないため、降雨や灌漑により流亡しやすく、地表水と地下水の窒素汚染の一因になる。また、嫌気的な環境下に於いて土壌微生物の脱窒作用により、窒素分子(N2)や一酸化二窒素(N2O)分子に還元され、窒素ガスとなっては大気中に揮散してしまうこともある。従って、肥効の持続期間が短く、大体10~20日しか持たない。

2. アンモニア態窒素

アンモニア態窒素はアンモニウムイオン(NH3+)の形で存在する窒素である。アンモニア態窒素を含む肥料は硫安、塩安、硝安(硝酸態窒素とアンモニア態窒素が半々である)、りん安(MAPとDAP)などがある。水稲など一部の水生植物がアンモニア態窒素を喜んで吸収するが、陸上植物ではアンモニア態窒素を直接に吸収することができるが、その吸収量が少ない。通常、アンモニア態窒素は硝化作用(土壌微生物によるアンモニアの酸化)を経て、硝酸態窒素に変化してから根に吸収されるので、肥料効果が見られるのは施用2~5日以降である。速効性ではあるものの、硝酸態窒素より時間がかかる。特に低温時期、土壌が強酸性とアルカリ性など土壌微生物の活性が抑制される場合はさらに時間がかかる。アンモニア態窒素を有する肥料は基肥と追肥に適している。

アンモニア態窒素は陽イオンの形で存在し、土壌コロイドによく吸着されるので、土壌中の移動が少ない。大体土壌微生物により硝酸態窒素に転換されてから移動する。土壌による吸着・保持があり、肥効の持続期間が硝酸態窒素より大分長くなる。但し、長期施用の場合は、アンモニア態窒素以外の成分が表土に集中して、土壌の塩分集積の一因になる。また、高温多湿の場合はアンモニア態窒素がアンモニアガスとなって土壌から揮発されやすく、トンネル栽培やべたがけ栽培、一部のビニルハウスなど換気不良の栽培環境に於いて揮発したアンモニアガスが密閉空間に溜まり、肥料焼けを誘起する恐れがある。

3. 尿素態窒素

尿素態窒素は尿素 [(NH2)2CO] の形で存在している窒素のことである。尿素態窒素は植物の根から直接吸収されることができず、土壌中で微生物のアンモニア化成作用により炭酸アンモニウムあるいは炭酸水素アンモニウムに分解された後、さらに硝酸態窒素に変化してから植物に吸収・利用される。従って、肥料効果が見られるのは施用4~7日以降である。低温時期、土壌が強酸性とアルカリ性など土壌微生物の活性が抑制される場合はその分解にさらに時間がかかる。ただし、植物の葉細胞は尿素を吸収することができるため、葉面散布という施用方法もある。尿素態窒素は基肥、追肥、葉面散布用肥料として用途が広く、生産量と消費量が一番多い肥料である。

尿素態窒素は分子の形で存在し、土壌には吸着されず、水の流れに沿って拡散しやすい。従って、施用位置にも関わらず、表土だけではなく、中層や下層の土壌にも容易に移動する。但し、土壌微生物によりアンモニア態窒素に分解されてから土壌コロイドによく吸着されるので、分解後土壌中の移動がほぼ止まった。従って、施用直後の流失が抑えられれば、肥効の持続期間が30~50日又はそれ以上に保つことが可能である。

4. シアナミド態窒素

シアナミド態窒素はH2CN2の形で存在する窒素である。現在、市販されているシアナミド態窒素を含む肥料は石灰窒素の1種類だけである。シアナミドは施用後、土壌中で加水分解され尿素を生成し、さらに微生物によりアンモニア態窒素、硝酸態窒素に変化してから植物に吸収利用される。従って、施用後、肥料効果が見られるのは大体10~14日がかかる。加水分解と土壌微生物の分解が必要であるため、肥効の持続期間が30~50日又はそれ以上に保つことが可能である。

シアナミドは動植物に対して毒性があるため、農業上、肥料よりむしろ農薬としての効用が重視される。畑では線虫類や雑草の防除効果があり、水田では、雑草のほかジャンボタニシやザリガニのような有害生物を防除する効果もある。毒性があるため、施用後播種や移植までに10日~2週間の間隔を開ける必要がある。

5. 有機態窒素

有機態窒素はアミノ酸やタンパク質のような有機物に含まれている窒素成分である。有機態窒素を含有する肥料は魚粉、大豆粕などの有機肥料である。有機態窒素は植物には直接吸収されず、微生物によりアンモニア態窒素に分解され、さらに硝酸態窒素に転換するという過程を踏んでからやっと吸収・利用される。従って、施用後、肥料効果が見られるのは時間がかかる。但し、肥効の持続期間が長く、有機肥料の種類により、2~3ヶ月以上に保つものもある。一部の植物の根と葉はアミノ酸を吸収することができるが、その量が微々たるもので、養分としての意義を無視してもよい。

有機態窒素は土壌微生物による分解が必要であるが、土壌微生物の餌にもなり、土壌団粒構造の形成と土壌生物相の改良には効果があり、肥料効果よりも土壌改良の意味合いが重要である。

6. 緩効性窒素肥料

緩効性肥料とは施用後肥料効果がゆっくり現れ、長く続くように工夫された肥料である。肥効調節型肥料とも呼ばれる。有機質肥料は微生物の分解が必要であるため、肥効の発現と持続期間が長く、緩効性を有するが、緩効性肥料とは呼ばれない。農業分野では緩効性肥料は一般には化学的または物理的加工され、肥効の発現と持続期間が長くなった化学肥料のことを指す。

緩効性窒素肥料は尿素や硫安を原料に加工したもので、その加工方法により生物的安定性肥料、化学的緩効性肥料と物理的緩効性肥料の三つに大別される。但し、元々は尿素や硫安であるため、肥効の発現と持続期間を除いて、その性質と特徴も尿素態またはアンモニア態窒素と変わらない。

 

弊社は汎用の窒素系肥料として、尿素、硫安、塩安、石灰窒素および粒状硝酸石灰を取り扱っている。

「窒素系肥料」に関わるファイマテックの製品・サービス・技術

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      当社は積極的に国内外から、より安全でより安価な肥料を仕入れてさまざまなお客様にご提供し、農業生産コストの引き下げに協力させて頂いております。当社ではお客様のご要望に応え、いろいろな化学肥料および土壌改良材を製造(OEM)、輸入販売しております。 汎用肥料 緩効性肥料 養液栽培用肥料 土壌改良材